フライ歴500日 匿名希望さんの初体験


KIBIRE the First 2回目の挑戦<春の大潮前の中潮>


【神 託】

ウェーダーやライフジャケット、フライ。

普段は使わないハリスや防水のボックス。

トレッキングポールも。


数日前から淡々と準備を進めながら久々の感覚。

所謂「釣りに行く前の高まり」などと言うと聞こえが良いが、

実際のところは育ち盛りの子を抱えた身分で、

週末に自分だけの釣りの時間を作るのは至難の技。


皿を洗い、風呂を磨き、代償を払う。

そしてカミ様と子らへ数回の神託を経てようやく、

日曜の午前中だけの自由時間を確保。

車止めから歩きながら前回初めて竿を継いだ時のイメージを思い出す。

キビレだったかどうか分からないけど唯一当たりのあった、

「場所」「タイミング」「仕掛け」「フライ」もしかしたら「タナ」。


だいたいの辺りで水辺へ降り、

おおよそ決めていた場所へ向かって入ることが出来た。

【ルーティン】

トレッキングポールでトン、トン、トン。

前方を、左・真ん中・右と言った具合で3回突いて1歩すり足。

後ろには下がらない。


エイが居ると言う話なので、

この基本ルーティンを絶対に忘れないよう緊張しながら進む。

浅場の膝までの土色を抜けて薄濁りの本流筋へ。

偏光グラスを通して辛うじて見える足先。

足の指の裏で感触を確かめながら、

一歩づつゆっくりと水中の砂の”尾根”を探す。


踏み外したり所謂「柔らかい」方へ行ってしまうと、

土に足を取られ体が沈む。

しかしウェーダーのおかげで浮力もあるから、

少しくらい沈んでも焦らずゆっくりルーティンを繰り返す。


瓦礫や杭、牡蠣殻や藻の筋。

砂や土が駆け上がりや流れの強弱を作り出してるようで、

肩や流れ込みや払い出し、水の中を歩いてみると、

かなり複雑に変化に起伏に富んでいて、

魚がどこを通るのか妄想ばかりが膨らむ。

【一投入魂】

「投げ直しはしない」と決め、

真横にシュートして本流の流れに乗せて流す”スイング”と”放置”の縛り。

歩いてはキャストを繰り返す。


たまにボラや小魚の群れ、遠くで跳ねる魚。

シーバスらしい魚も。


生命感が溢れている。


貸し切り、自分だけの川で気を使わずに思いっきりキャスト。

いい感じ。


しかし何も反応なく2時間ほど過ぎて集中も絶え絶え。

潮も緩んできてミスキャストも増えてきた。

ダメな気配がしてきたけど、

この先またこの場所にすぐ戻って来れないだろうし。

【皿洗い】

握ってきたおにぎりをリュックから取り出して、

ポカリで流しこんで一息。

直ぐに気を取り出して集中することに。


前回と今回を比べる。

まだ試してない事を思い出し、仕掛けを微調整。

移動はやめて”杭”になる。


キャストの回数を減らして、

慎重に確実なシュートからの”スイング放置”を繰り返す。

潮が緩んだのと仕掛けがうまく同調したのか、

スイングの最中にたまに”コツっ”と、

ボトムの小さなストラクチャか何かに、

フライが当たるようになってきた。


しかし時計も気になりだして、

”スイング放置”に”祈り”も組み合わせた最終型。


終盤。


潮位のリスクもあるから、もう切り上げなければならない。

どういうタイミングだったかはっきりとは覚えてないけど、

暫し間を置いてラインを手繰ると、いきなり生命反応。



慎重にやりとりを堪能してネットに入ったのは綺麗な銀鱗。


”The first”  


余韻に浸る暇もなく急いで帰って、

買い物や諸々付き合い、

子を風呂に入れて晩飯の後に皿洗いまでしたのは、

言うまでもなく。 

Rod:Biocraft XTR 7

REEL:HARDY

LINE:SA WF

FLY: Polar magnus

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