
〜キビレとの出会い〜
昔、横浜界隈でクロダイのヘチ釣りを経験。その後、浜名湖や大阪湾でクロダイをポッパーで狙う釣りの話題があった頃、フライでクロダイへの興味が募りました。やがて浜名湖でサイトのクロダイが脚光浴び、行きたいと思いつつも色々な理由で、実現できない状況でした。
そんなある日、Facebookのタイムライン上で多摩川のキビレ釣りの記事が流れてきました。
多摩川・・・?
河口域・・・!
うちから40分!!
これなら行ける!と思い、情報集めをしている中グループに入らせて頂きました。
初の釣行は、
2018年6月30日。
とても暑い日だったと記憶しています。
友人と一緒に入りました。晴天だけれど爆風で、これで釣りになるのかと思いましたが、全くどうして良いか分からないまま、浜名湖通いをしていた友人の話等を想像してフライを投じ続けました。
ロッドはScott X2s 906。リールはAbel TR3でフローティングライン。フライは何にも分からないので浜名湖で有名なシュリクラを使いました。数年前に杉浦さんのタイイングデモを見ていたら、ご本人が巻いたものを頂いて、それを真似たものを使いました。
最初はどこをどう攻めたら良いか分からず、牡蠣殻に引っ掛けたりと散々でしたが、アタリかも知れないというコンタクトがあり、そうこうしている内にそれは突然やってきました。
"コツコツ"と言うアタリの後、思いっきり引ったくられました。余りの強烈な引きに一瞬たじろぐも、これがよく言われている「綱引き」だと思いました。そんな綱引きは堪能する間もなく、牡蠣殻に巻かれてパチンと切れてしまいました…。
そして、またまたアタリは続きます。
そしてやっと、待望の1匹目が釣れてくれました。
今まで釣ったキビレの中でもかなり小さな魚でしたが、初キビレは本当に嬉しかったです。
今でも強く記憶に残っています。
初日の結果は6バイトで2ヒット1ランディングとちょっと出来過ぎな日。それにしても、この後まさかここまでハマる釣りになるとは、思いませんでした。
長年、忍野でサイトフィッシングをやってきて”見える釣り”の虜だったのですが、ブラインドならではの楽しさ...そして、難しさを知りました。
通い込んでいれば、宝くじ的に釣れる事は有ると思いますが"狙って釣る事も可能だ"と1年と少し経った今は確実にそう思っています。
干潟は広大でキビレの生態もまだ分から無い事だらけ。
「見えない釣りを想像する」
「アタリを出すリトリーブを探す」
「口を使わせるトリガーを引いて"掛け"に行く」
そして訪れる強烈なファイト。
1匹のキビレを手にするプロセスが、堪らなく楽しいです。
ソコリを挟んで、どんなに長くても4時間程度。
「家から近い所」
「簡単には釣れない所(今までの最高は7日間ボウズというのがあります)」
それらが僕の今のフライフィッシングの嗜好にぴったり。そして、何よりもこんなにも美しいキビレと言う魚と対峙出来る時間は、本当に貴重だと思います。
それ位、最初の1匹のキビレは僕を駆り立てました。そして、それは全く衰える事はありません。
Rod:Scott X2s 906/4 <Scott/Maverick>
Line:Mastery saltwater WF6-F <Scientific Anglers / TIEMCO>
Leader:自作ノッテッドリーダー 全長16ft
Fly:シュリクラ